令和元年9月11日(水)河井法務大臣初登庁後記者会見の概要

死刑制度に関する質疑について

【記者】
 死刑制度についての大臣のお考えをお願いします。

【大臣】
 死刑制度については,日本の刑事司法制度の根幹に関わる極めて重要な仕組みだと,そう考えています。国民の皆様の世論に十分配慮しつつ,社会における正義の実現など,さまざまな観点から慎重の上にも慎重に検討すべき課題であると考えます。一方で,国民世論の多数が極めて悪質で凶悪な犯罪については死刑の執行につき,やむを得ないとお考えになっていただいているのもこれも事実であり,多数の者に対する殺人,強盗殺人等の凶悪犯罪がいまだ後を絶たない現在の状況等に鑑みると,その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては,死刑を科することもやむを得ないと考え,死刑を廃止することは適当ではないと考えています。
 よって,刑事訴訟法第475条等,法の定めるところに従って,もちろん裁判所の判断を尊重しつつ,慎重な上にも慎重かつ厳正な対処をすべきものと考えています。