令和元年12月20日(金)

死刑制度に関する質疑について

【記者】
 2020年は東京オリンピック・パラリンピックの年で,死刑執行停止の呼び掛けがありますが,その点についての大臣の受け止めをお聞かせください。

【大臣】
 死刑制度の存廃についてですけれども,国際機関における議論の状況や,諸外国における動向も参考にしつつ,基本的には各国において国民感情,犯罪情勢,刑事政策の在り方等を踏まえて,独自に決定すべき問題であると考えております。その上で,死刑制度の存廃は,我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題であり,国民世論に十分配慮しつつ,社会における正義の実現等,様々な観点から慎重に議論すべき問題であると考えております。
 結論としては,現在,国民世論の多数が極めて悪質,凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えており,多数の者に対する殺人や,強盗殺人等の凶悪犯罪が未だ後を絶たない状況に鑑みますと,その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては,死刑を科することもやむを得ないという世論の結果が出ているところでございます。

【記者】
 少し私の質問の意図と違ったのですが,オリンピック・パラリンピックの年で,一時的に死刑執行を停止するかということです。

【大臣】
 死刑というのは人の生命を絶つ極めて重大な刑罰でありますから,その執行に際しては,慎重な態度で望む必要があると私は考えております。それと同時に法治国家においては,確定した裁判の執行が,厳正に行われなければならないという要請もまた一方であるところでございます。特に死刑の判決は,極めて凶悪かつ重大な犯罪を犯した者に対し,裁判所が慎重な審理を尽くした上で言い渡すものでありますから,法務大臣としては,裁判所の確定した判断を尊重しつつ,法の定めるところに従って,慎重かつ厳正に対処していきたいと考えております。